ワーク
2021.04.16
うつ病の方が就職・再就職して働くために必要なことと面接で聞かれること
うつ病の方が就職・再就職して働くために必要なことと、面接で聞かれること、そして必要な対策をお伝えします。
もくじ
うつ病の方が就職・再就職して働くために必要なこと
うつ病の方が就職・再就職して働くために最も必要なことは、「症状を安定させ、悪化させないこと」です。
その理由は、どんなスキルよりも、働く上で“大切”だから。
働く上でのスキルや条件に目が行きがちになってしまう気持ちもわかりますが、安定して働けなければ、スキルを活かすことも、給料をもらうこともできません。
まずは「症状を安定させ、悪化させないこと」
これが最も必要な事であり、企業からも求められていることです。
うつ病の方が面接で聞かれること
企業側は「症状を安定させ、悪化させないこと」を最も求めています。
では、面接ではどんな質問で何を確認しているのでしょうか?
うつ病の方に対して、企業が面接で質問する代表的な項目と
その質問で何を確認しようとしているのか、をお伝えします。
①うつ病になった経緯
いつ、どこで、どんな状況になり、どんな症状が出て、うつ病と診断されたのか?
この質問により、
・なぜうつ病になったのか?
・主なストレス要因は何なのか?
・そのストレス要因は取り除けているのか?
など、客観的な事実から確認します。
②現在までの経緯
うつ病になった時期から、現在の安定している状態までの経緯は?
この質問により、
・そもそも働ける状態なのか?
・なぜ安定していると言えるのか?
・ストレス対処法は確立できているのか?
・適切な支援は受けられているのか?(病院や支援機関など)
など、安定して働ける状態であるかどうかの“客観的な根拠”を確認します。
③症状悪化の可能性と対処法
・うつ病になった経緯
・現在までの経緯
上記2つから“客観的な事実”を確認してきました。
そして、その“客観的な事実”に対して、
・再発(症状悪化)の可能性はあるのか?
・それはどんな場合か?
・症状悪化しないための対策はしているのか?
・その対策は適切な対策か?
など、“具体的な対処法”を確認します。
④必要な配慮
・うつ病になった経緯
・現在までの経緯
・症状悪化の可能性と対処法
上記を踏まえて、会社側はどんな配慮が必要なのか?
例えば、
・勤務時間(時短勤務、残業無し)
・業務量や業務数
・業務内容(ノルマや納期など)
・相談環境(安心して働くための環境)
・人間関係(対人面でのストレス対処)
など。
安定して働くために必要な配慮と、
その配慮が“客観的な事実”から考えられているか?
つまり、経緯や再発防止とつながっているか、を確認します。
うつ病の方が就職・再就職して働くために必要な対策
うつ病の方が就職・再就職するためには、“客観的な事実・根拠”から、
・現在、症状が安定している理由
・再発(症状悪化)しないための対策
を言えることが必要です。
例えば、
・就労移行支援や職業訓練に安定して通えていた事実
・企業実習に安定して対応できていた事実
・生活リズムが安定している事実
・主なストレス要因に対処できている事実
など。
“なぜ”症状が安定していると言えるのか?
“なぜ”再発(症状悪化)しないような心がけが出来ていると言えるのか?
この2点を正しく伝えられるように、
①経緯
②現状
③再発の可能性(主なストレス要因)と対処
④必要な配慮
を整理してみてください。
まとめ
うつ病は、誰でも知っている診断名となりました。
その反面、誤解している方も多くいらっしゃいます。
うつ病と言っても1人1人原因も症状も特性も違います。
ご自身が「症状を安定させ、悪化させない」ために必要なこと、それを“客観的な事実・根拠”から伝えることが重要です。
そのためには、就労移行支援など専門機関への相談が非常に有効なので、是非活用してみてください。