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2025.06.09

就労系障害福祉サービスについて知ろう~就労継続支援A型・B型どう違う?~

■はじめに

日本には、障害者が自立して働けるように、就労の機会や訓練、そのほか生産活動の機会を提供することを目的とした就労系障害福祉サービスがあります。
今回は就労系障害福祉サービスの中の、就労継続支援A型・B型について説明していきます。

「特別支援学校に通っていて進路に悩んでいる方」、
「一度働いてみたものの就労が続かず次の進路を考えている方」
にぜひ読んでいただきたいです。

この記事を読んで、就労継続支援A型とB型の違いについて理解し、自分自身に合った進路を選んでいただければ幸いです。

■就労系障害福祉サービスとは?

障害者総合支援法における就労系障害福祉サービスには、大きく4種類のサービスがあります。
これらのサービスは障害者が自立して働けるようにすることを目的として運営されています。

就労移行支援

これから一般就労を目指す障害者や、すでに一般企業に雇用されているが、就労に必要な知識や能力向上のため、
一時的に支援が必要な障害者の方
に対して、一定期間就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練を行います。

就労継続支援A型

一般企業に雇用されることが困難であって、雇用契約に基づく就労が可能である者に対して、雇用契約の締結等による就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供を行います。

就労継続支援B型

一般企業に雇用されることが困難であって、雇用契約に基づく就労が困難である者に対して、就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供を行います。

就労定着支援

就労移行支援等を利用して、一般企業に新たに雇用された障害者に対し、雇用に伴い生じる日常生活又は社会生活を営む上での各般の問題に対する必要な支援を行います。

出典:障害者の就労支援対策の状況|厚生労働省

今回の記事では、この4種類のサービスの中から就労継続支援A型と就労継続支援B型について詳しく説明します。

就労継続支援とは?

就労継続支援は、一般の企業に雇用されることが困難な方を対象としており、就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供を行います。

対象者の具体例として、
・特別支援学校を卒業し就職活動を行ったが企業等の雇用に結びつかなかった方。
・就労経験がある方で年齢や体力面で一般企業に雇用されることが困難となった方。
・就労移行支援事業者等によるアセスメントにより、就労面に係る課題等の把握が行われている方。
があげられます。

受けられる主なサービスとして、働くためのスキルや知識を向上させるための職業訓練や、働くことに関する生活全般の支援などがあります。

そして、就労継続支援にはA型とB型の2種類が存在します。

就労継続支援A型について

就労継続支援A型では、
障害者が雇用契約に基づいて働くことを支援し、一般就労に近い形態での就労を目指します。
つまり、A型の特徴は、雇用契約を結び最低賃金が保証されることです。

サービス内容は、「通所により雇用契約に基づく就労の機会を提供するとともに、
一般就労に必要な知識、能力が高まった者について、一般就労への移行に向けて支援をすること」
となっています。

対象者は、
・通常の事業所に雇用される事が困難であって、適切な支援により雇用契約に基づく就労が可能な障害者
・通常の事業所に雇用されている障害者であって主務省令で定める事由により当該事業所での就労に必要な知識及び能力の向上のための支援を一時的に必要とする障害者
となっています。

出典:就労系障害福祉サービスの概要

就労継続支援B型について

就労継続支援B型では、障害者が柔軟な働き方を通じて社会参加を促進し、働く機会を提供します。
B型の大きな特徴は、雇用契約を結ばず工賃が支払われ、障害者の体調や能力に応じた柔軟な働き方が可能なことです。

サービス内容は、「通所により、就労や生産活動の機会を提供(雇用契約は結ばない)するとともに、
一般就労に必要な知識、 能力が高まった者は、一般就労等への移行に向けて支援」
をします。

対象者は、就労移行支援事業等を利用したが一般企業等の雇用に結びつかない者や、
一定年齢に達している者などであって、就労の機会等を通じ、生産活動にかかる知識及び能力の向上や維持が期待される障害者

① 企業等や就労継続支援事業(A型)での就労経験がある者であって、年齢や体力の面で雇用されることが困難となった者
② 50歳に達している者または障害基礎年金1級受給者
③ ①及び②に該当しない者であって、就労移行支援事業者によるアセスメントにより、就労面に係る課題等の把握が行われている者
④ 通常の事業所に雇用されている障害者であって主務省令で定める事由により当該事業所での就労に必要な知識及び能力の向上のための支援を一時的に必要とする者

となっています。

出典:就労系障害福祉サービスの概要

就労継続支援A型とB型の違い

就労継続支援A型とB型の違いについて、みていきましょう。

A型の事業所数は少なく、B型の事業所数は多くなっています。それに伴い、利用者数にも差があります。
A型とB型の大きな違いとして、雇用契約が結ばれているかと、報酬の形があげられます。

出典:就労系障害福祉サービスの概要

まとめ

以上が就労継続支援A型とB型についての説明となります。

共通点としては、
・通常の事業所に雇用されることが困難な方を対象としていること
・就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供をすること

大きな違いとしては、
・雇用契約を結ぶかどうか
・報酬の形
となっています。

就労継続支援A型に向いている人は、雇用契約を結びたい人、安定した収入を求める人、一般就労を目指す人があげられます。
就労継続支援B型に向いている人は、柔軟な働き方を求める人、体力や年齢に不安がある人があげられます。

この記事を通して、就労継続支援A型とB型のそれぞれの特徴を理解し、自分自身に合った進路を選んでいただければ幸いです。

 

著者情報MyMylink 運営事務局

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