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2021.05.11
ADHDの方が就職・復職して働くために!面接で聞かれる5つのポイントと対策を人事が解説!
ADHD(注意欠如・多動性障がい)は、不注意(忘れっぽく集中できない)、多動性(じっとしていられない)、衝動性(考えずに行動してしまう)の3つの症状がみられる発達障害のことです。
ADHDで就職活動中の方の中には、
・面接で聞かれることがわからないため不安
・面接で一方的にしゃべり続けてしまいそう
・あまり考えずに行動してしまうため、面接の準備不足でうまくいかなそう
などで悩んでいらっしゃるのではないでしょうか?
まず、面接や就職活動をはじめる前に
自分自身には、どのような特性があるのかしっかり理解することが大切です。
自分自身の特性を理解していないと、たとえ面接や就職活動がうまくいっても、長く働くことは難しいでしょう。
自分自身には、どのような特性があるのかしっかり理解してから面接や就職活動に取り組みましょう。
今回は面接で聞かれる5つのポイントと対策をお伝えします。この5つのポイントと対策を整理することで、ご自身の特性や働く上でのポイントが理解でき、さらに周囲へ正しく伝えられるようになります。
それが安心して長く働けるために最も必要な事ですので、必ず整理するようにしましょう。
もくじ
【1】ADHDと診断された経緯
ADHDと診断された経緯を整理しましょう。
・いつ
・どこで
・どんな状況になり
・何が起きて
・通院し
・ADHDと診断されたか
これを一つひとつ自分で整理して話せるようにしておきましょう。
【2】どんな特性があるのか
ADHDといっても、人によって症状や特性が異なります。
例えば・・・
・忘れ物が多い
・注意散漫
・スケジュール管理が苦手
・マルチタスクが苦手
・長時間じっとしていられない
・衝動的な行動をする
・待つことが苦手
など
一般的なADHDの特性は調べることによってわかりますが、自分自身がどうなのかを相手に納得できるように伝えるためには、実体験をもとに伝えることが重要です。
【3】特性に対して工夫や対処していることがあるか
【2】で取り上げた特性に対して、工夫や対処していることがあるか整理しましょう。
例えば・・・
・メモやチェックリストの活用
・スケジュールやタスク、優先順位の管理
・集中力を保つための時間管理、休憩
など
●●といった特性がある、だから●●の工夫や対処をしている、という流れで、自分なりの工夫や対処法を伝えられるようにしておきましょう。
これも相手に納得してもらえるように、実体験をもとに話せることが重要です。
【4】会社側に求める配慮
安心して 長く働く上で、会社側に求める配慮はとても重要です。
配慮の種類は大きく3つあります。
1.業務上の配慮(時間、量、数、指示方法など)
2.環境面の配慮(相談、質問方法など)
3.人間関係面の配慮(コミュニケーションなど)
●●といった特性がある、だから●●の工夫や対処をしている、なので●●の配慮が必要という流れで、 自分自身に必要な配慮を整理して、しっかり伝えられるようにしておきましょう。
「どんな配慮が必要なのか」は、受け入れ可能かどうか判断をするために最も重要な項目なので、会社側は、とても重要視します。
【5】2次障害の有無
2次障害とは、ADHDとともに日常生活を送ることによって生じる、うつなどの精神疾患の合併などを指します。
2次障害が「ある」か「ない」かは、確認されることが多いです。また、もし確認されない場合も、安心して長く働くためには、ご自身なりに整理して伝えることが重要です。
「ない」場合は、「ない」と伝えれば良いのですが、「ある」場合は、
・障害の内容
・症状
・現在の状態
・働くための工夫や対処
・再発の可能性と予防
など
を整理して応えられるようにしておきましょう。
まとめ
ADHDは最近では、ネットやテレビなどのメディアで目にする機会が増えて、多くの人に認知されてきています。
一方で、間違った解釈をしている方もいることも事実です。
間違った解釈をされないためにも、この記事でお伝えした5つのポイントを整理し、 自分自身の特性をしっかり理解して伝えられるようにしましょう。
とはいえ、自分自身の特性がうまく整理できない方も多いのではないでしょうか。
そのような方は、障害者雇用のプロの第3者意見を踏まえて客観的に見つめ直すことが有効です。
就労移行支援などの専門機関も活用することにより、自分一人では気が付くことのできない自分自身の働く上での「特性」「対処」「配慮」が理解できるようになります。