ワーク
2021.09.24
双極性障がいの方が就職・復職して働くために!面接で聞かれる6つのポイントと対策を人事が解説!
双極性障がいは、気分障がいと分類される疾患の一つで、躁(そう)状態とうつ状態を繰り返す精神疾患です。
また、うつ状態に加え、激しい躁状態が起こる双極性障がいを「双極I型障がい」といい、うつ状態に加え、軽躁状態が起こる双極性障がいを「双極II型障がい」といいます。
双極性障がいで就職・転職活動をしている方の中には、
・就職できても病気が再発して休職・退職しないだろうか
・離職期間が空いてしまったため面接が受かるのかな
・無関心・無気力になるため就職活動を途中で辞退せずにいけるだろうか
などで悩んでいらっしゃる方もいるのではないでしょうか?
まず、就職・転職活動をする前に、大切なのは症状を安定させ、悪化させないことです。
どんなにスキルや能力が高い方でも症状を悪化させないことが働く上で、最も重要になってきます。
会社側もどんなスキルや能力があるかよりも症状が安定し、悪化しないかどうかを気にします。また、その根拠や理由が最も知りたい項目です。
双極性障がいは、できる限り「躁(そう)」と「うつ」の波を抑えることが大切になりますので、担当医師と働くことについてしっかり相談をした上で働き始めるようにしましょう。
今回は、それらを踏まえたうえで、面接で聞かれる6つのポイントと対策をお伝えします。
この6つのポイントと対策を整理することで、ご自身の特性や働く上でのポイントが理解でき、さらに周囲へ正しく伝えられるようになります。
それが安心して長く働けるために最も必要な事ですので、必ず整理するようにしましょう。
もくじ
【1】双極性障がいと診断された経緯
双極性障がいと診断された経緯を整理しましょう。
・いつ
・どこで
・どんな状況になり
・何が起きて
・通院し
・双極性障がいと診断されたか
特に、双極性障がいの場合は、はじめはうつ病と診断されていて、中々安定せずに、躁うつと診断名が変わった方も多くみられますので、躁うつとわかった際の経緯も会社側として知っておきたい項目になります。
しっかりと整理して、伝えられるようにしておきましょう。
【2】双極性障がいの種類(Ⅰ型かⅡ型か)
2つ目が「双極性障がいの種類(Ⅰ型かⅡ型か)、現在の状況」です。
医師から受けた診断名を確認し、躁状態などの状況について質問・確認する会社もあるでしょう。
【3】現状までの経緯
3つ目は、現状までの経緯です。
最初に双極性がいと診断されてから現在、安定して働ける状態になっているまでの経緯になります。
その経緯の中で、どんな工夫や対処をして今の働ける状態になったのかを整理しておきましょう。
会社側は、実体験の経緯から安定して働ける理由や根拠を確認したいと考えています。
【4】症状悪化や再発の可能性と対処法
4つ目は、症状悪化や再発の可能性と対処法です。
・働く上で、主なストレス要因は何なのか
・それによって症状は悪化しないかどうか
・もし悪化する可能性があればどんな対処法があるのか
会社側として、これらを質問・確認することがあります。
しっかりと整理して伝えられるようにしておきましょう。
【5】躁状態の自覚や予兆はあるか
5つ目は、躁状態の自覚や予兆はあるかです。
多くの方がまず躁状態になり、そこからの反動でうつに入っていくという波の方が多いので、
まず躁状態になることを抑えることが大切であると一般的にも言われています。
その躁状態になるような自覚や予兆はあるか、それはどんな自覚や予兆なのかも整理しておきましょう。
その際に、ご自身はどんな対処ができて、会社側はどんな配慮が必要なのかも知りたいポイントになります。
【6】働く上での必要な配慮
そして最後は、働く上での必要な配慮となります。
会社側はどのような配慮が必要なのか
・勤務時間
・業務量、業務数
・業務内容
・相談しやすい環境
・ストレスを感じやすい人間関係はどのようなものか
など
会社側として、どのような配慮が必要なのかも、必ず確認される項目です 。
そのため、しっかり整理して伝えられるようにしておきましょう。
まとめ
双極性障がいの方は、症状を安定させ悪化させないことが働く上で重要です。
また、企業側が最も知りたい事も、症状が安定し悪化しないかどうかなので、この記事でお伝えした6つのポイントを整理して、伝えられるようにしましょう。
とはいえ、自分一人で整理することは難しいという方も多いでしょう。
そのような方は、障がい者雇用の経験豊富な第3者意見を踏まえて、客観的に整理することをオススメします。
就労移行支援などの専門機関も活用することにより、自分一人では気が付くことのできない自分自身が働く上で「特性」「対処」「配慮」が理解できるようになります。