ワーク
2023.06.02
うつ病で求職・退職はずるくない!悔しないために知っておきたい4つのポイント
日本では、うつ病など精神疾患で医療機関を受診する人の数は、年々増加傾向にあります。
少し前のデータになりますが、2014年が392万4000人に対して、2017年の総患者数は419万3000人でした。
3年間で26万9000人増加しているのです。
日本人口で割るとおおよそ30人に1人が精神疾患で医療機関を受診していることになります。
うつ病で働いている方の中には
・今の仕事を退職すべきか悩んでいる
・退職して後悔しないか不安
・退職後の進路に迷っている
などの悩みがあるのではないでしょうか?
今回は、うつ病での退職で悩んでいる方へ、退職前の確認事項、後悔しないための判断方法、退職する際の流れ、退職後にやるべきことをご紹介します。
参考までに、ご覧ください。
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もくじ
うつ病での退職前に確認すべきこと
明日にでも退職したいと思っている方もいらっしゃるでしょう。
しかし、一度冷静になって、しっかり考えて行動することが大切です。
後先考えずに退職するのは、その後の生活面やキャリアなどでリスクが高いからです。
そこで、最低限、確認すべきことを3つご紹介します。
なぜ退職したいのか、うつ病以外の理由を明確にしよう
うつ病やうつ症状により冷静な判断ができない状態になっている可能性があります。
まずは、医師に相談しましょう。
もし、仮にうつ病が快方に向かった場合でも退職したいと思うこともあるでしょう。
なぜ、退職したいと思ったのかうつ病以外の理由を明確にしましょう。
理由を明確にすることは、自分自身で納得いく答えを導くための整理にもなりますし、今後のキャリアや転職活動の軸にもなります。
よくある4つの退職理由をご紹介します。
どの退職理由に当てはまっているか確認しましょう。
人間関係
まず1つ目は、人間関係です。
多くの仕事は、一人ではできず、誰かとコミュニケーションをとりながら取り組んでいくものです。
実際に上司や先輩、同僚、部下とのコミュニケーションがうまくいかず「もう辞めたい」と思う方も多くいることでしょう。
人間関係と仕事は切っても切り離せないものです。
給料面
2つ目は、給料面です。
生活をする上や、モチベーションを保つ意味でも給料は大切になります。
仕事に対しての給料が低いと生活面の不安やモチベーション低下につながり、退職を考える方も多くいるでしょう。
生活をする上や、モチベーションを保つ意味でも給料は大切なものです。
キャリア・スキルアップ
3つ目は、キャリア・スキルアップです。
一昔前は、いわゆる終身雇用で新卒入社した企業で定年まで勤め上げる人が多くいましたが、近年は転職を利用してキャリア・スキルアップを目指す人が増えている背景があります。
実際に国としても、人生100年時代に向けて様々な議論や取り組みを行っています。
時代の変化により、今後もキャリア・スキルアップを理由に退職を検討する人も多くなるでしょう。
長時間労働など労働環境面
4つ目は、長時間労働など労働環境面です。
長時間労働など労働環境が整備されていないと、精神的にも身体的にも負担が多くなり、最悪の場合、うつ発症や症状悪化の可能性もあります。
最近でも、毎日終電帰りの日が続き、体調を崩してうつ病を患い退職を考える方の話を、メディアでみることがあります。
昨今の働き方改革の流れもあり、一昔前よりは、いわゆるブラック企業が少なくなっているようですが、まだまだ、長時間労働など労働環境面が整備されていない会社も存在します。
一人で考えることが難しいときは第三者意見も取り入れよう
退職理由が明確になっても、退職すべきか、どうしようかと迷うこともあるでしょう。
その場合、第三者意見を取り入れることが大切です。
第三者意見を取り入れることで、ご自身の考え方を俯瞰してみることができます。
また、自分一人では、気付けなかったことがわかり、多面的なアドバイスをもらえるため、メリットが多いです。
では、誰に相談すればよいのでしょうか。
相談先を5つ紹介します。
医師に相談する
まず、最優先で医師に相談しましょう。
医師は、うつ病に詳しく、現在のご自身の状態を踏まえてアドバイスしてくれます。
一人で決めずに、退職前には必ず医師には相談するようにしましょう。
かかりつけの医師が居ない場合は、人事部などに相談し勤め先の産業医に繋いでもらうことも一つの方法です。
家族や親しい友人に相談する
家族や親しい友人に相談するのも良いでしょう。
昔からご自身のことを知っていることもあり、信頼性の高いアドバイスをもらえる可能性は高いです。
また、親しい間柄の人と話すことで気持ちもスッキリすると思います。
人事に相談し、退職せずに今の会社を続けることも検討しよう
医師や家族だけでなく、人事に相談することも有効です。
人事は、社員が安心・安全に働くための施策や環境づくりを目指す労務管理を担っています。
人事に相談することで、配置転換、短時間勤務、休職など総合的に検討し、退職すること以外の方法を会社として提示してくれる可能性もあります。
会社によっては、人事相談窓口があるので、相談してみましょう。
配置転換を相談する
配置転換は、同一企業内において職種や職務内容、あるいは就業場所などの勤務地を長期間にわたり変更することを指します。
現在、やっている業務や人間関係が原因でうつ病になった場合は、配置転換により快方へ向かう可能性があります。
短時間勤務を相談する
長時間労働により、体調を崩している場合には、有効な手段のひとつです。
短時間勤務にすることで、生活リズムを整えることができ、心に余裕が生まれるでしょう。
休職を検討する
一定期間、休職をすることも有効な手段です。
会社の休職制度を利用しながらゆっくり休養をとることができ、通院、生活リズムの確保、ストレス要因から距離を置けるなど、時間をかけた治療に専念できます。
「退職」ではなく休職することにより、自身の体調や生活を整え、うつ病の主たる要因を取り除くことで復職したというケースも多いです。
退職ではなく、休職も視野に検討しましょう。
行政に相談してみる
厚生労働省が運営する働く人の「こころの耳相談」では
メンタル不調の悩みなどについて、専門家に相談することできます。
福祉サービスに相談してみる
MyMylinkの関連サービス「就労移行支援 るりはり」では、障害のある方の就職支援を行っています。
メンタル不調に陥り退職をしたため、再就職に向けて心身を整えたい方などにご利用いただけます。
公式LINEで無料の就職相談にも乗っています。
うつ病による退職で後悔しないための判断方法
退職後に後悔しないためにも、自分が良かったと思える選択肢を時間をかけてゆっくり判断していきましょう。
退職したい気持ちは一時的なものかもしれません。
まずは冷静になって退職したい理由や改善に向かうための方法を考え、判断することが重要です。
うつ病での退職で後悔しないための4つのステップを紹介します。
退職や休職はずるくない!まず体調を最優先で考えよう
仕事をする上でも、何かを考える上でも身体は資本です。
体調が崩れている状態では、思考力や判断力も鈍るため、後悔する結論を選択してしまう可能性も高いです。
少しでも、うつ傾向や症状がある場合は、必ず医師に相談しましょう。
結果、求職や退職を選択することになっても、後ろ向きに捉える必要はありません。
うつ病に理解のない人の中には、「逃げだ!」とか「ずるい!」などと思う人もいるかもしれませんが、気にする必要はありません。
上司や同僚の目を気にして、つらい思いをしながら会社に残るなんて選択なんてせず、あなたの人生にとって良いと思う選択をしましょう。
退職後どうしたいのかを考えよう
退職することばかり考え、その後どうしたいのか、どうすべきなのかを考えずに退職することは、後悔する可能性も高くなります。
例えば、「まずは体調を安定させて、就労移行支援へ通う」「事務職に就きたいからPCスキルの勉強をする」など、退職後のプランを決めておくのが大切です。
しっかりと退職後、体調が快方に向かった際にどうしたいのかを考えて行動することで、後悔を少なくできます。
一人で考えずに第三者意見も取り入れよう
一人で考えると視野が狭くなり後悔する可能性があります。
例えば、医師や家族など信頼できる人に相談してみましょう。
自分一人では気付けなかったアドバイスや気付きが得られます。
退職で後悔する可能性もあることも心得よう
どれだけしっかり考えて決断しても、今後の人生において少なからず後悔する可能性はあります。
誰しも将来のことは、わからないですし、答えはないからです。
仮に退職したことで後悔しても、過去を振り返ってばかりでは、より良い未来に向かって行動することが難しくなります。
自分ができる範囲で、前向きに、少しずつ進んでいきましょう。
うつ病での退職の流れと確認事項
退職することに決めた場合、どのような流れや確認事項があるのでしょうか。
主な3つを紹介します。
まだ迷いがあったら医者に相談しよう
ご自身の中でしっかりと決意や意思が固まったうえで決断しなければ、後悔する選択肢を選択してしまう可能性もあります。
医師に相談したら、うつ症状が安定しておらず、判断が鈍っている可能性もあるかもしれません。
少しでも迷いがある場合は、まずは医師に相談しましょう。
退職の意思を会社に伝えよう
医師に相談した上で、退職の意思が固まったら、退職の意思を会社に伝えなければなりません。
伝え方は、円満に退職できるかどうかに大きく関わります。
退職の意思表示のタイミングは、「退職日の1〜3カ月前」に伝えるのが一般的です。
必ず、会社の就業規則を確認しましょう。確認後、まずは直属の上司に口頭で伝えます。
アポの取り方は「今後のことでお話があります。少々お時間をいただけないでしょうか」と、伝えるとスムーズです。
退職理由が何であれ、円満退職を目指すためにも「会社の愚痴や批判」は控えましょう。
退職願に関しては、必要かどうかを上司に確認しましょう。
退職日の確定、業務の引き継ぎ、有給消化
会社との話し合いの結果、退職が決まったら、退職日の確定、業務の引き継ぎ、有給消化など確認事項があります。
上司もしくは人事から説明があるので、しっかり確認して対応するようにしましょう。
大切なのは、退職日までは、会社の一員であるということです。
退職が確定した後も、ご自身のできる範囲で会社の業務を遂行することが円満退社につながります。
うつ病での退職後にやるべきこと
前提として、退職前に退職後の事を考えられると良いですが、なかなかそこまで思考が至らない場合もあると思います。
そこで、代表的な退職後にやるべきことをお伝えしますので、是非参考にしてみてください。
医師と相談しながら第一に体調を整える
大切な事なので何度も繰り返しますが、何をするにも体が資本です。
退職後は環境や生活面で大きく変化します。
その際にうつ症状を快方に向かわせるために、しっかりと医師と相談しながらやるべきことを整理しましょう。
市町村役場とハローワークに行く
退職後は、健康保険や厚生年金保険の被保険者資格をいったん喪失することになるため、自ら社会保険や税金などの変更・加入手続きを行う必要があります。
ご自身の体調面などの様子を見ながら、医師とも相談し、可能な範囲で公的な手続きを進めるようにしましょう。
詳しくは、市町村役場と最寄りのハローワークに相談してください。
退職後の自分のビジョンを見つめ直す
退職後は、給料面や生活リズムの変化などで不安になることもあるでしょう。
退職後、これからご自身がどうしたいのか、どうすべきなのか、出来る範囲で考え、様々な情報を得ることで、安心できたり、行動に移せたりします。
今後の事を考えると不安に思う場合は、医師やご家族、友人・知人、あるいは、公的な窓口など、誰かに相談することで少しずつ気持ちも整理出来、やるべきことも見えてくるかもしれません。
もし、今後のことを見つめ直す際に少しでも不安要素があったら、医師や家族などに相談しましょう。
就労移行支援などの専門機関も一つの手段
就労移行支援は、退職後の仕事復帰や転職に向けたサービスを提供している支援サービス機関です。
全国に3,000か所以上あります。
(出典:厚生労働省『就労移行支援・就労定着支援に係る報酬・基準について』)
就労移行支援の通所者には、うつと診断されて退職をして就労を目指している方も多くいらっしゃいます。
まずは医師と相談のうえ、体調を整えることが重要ですが、今後、就職を目指すうえでも、生活リズムを整えたり、自分の特性を整理したりできるため、就労移行支援への通所は有効となるでしょう。
面接対策など就労面でのフォローだけでなく、メンタル面でのケアや定期面談なども行っています。
おすすめ記事:就労移行支援は行く意味ない?通う目的と就活が成功する理由をプロが解説します!
自身の障害特性や得意・不得意、体調面や精神面の安定要素など、ご自身のことを知りケアするには「セルフマネジメント」が大切になります。
しかし「セルフマネジメント」と言われてもなかなか自分一人では習得することが難しいです。
そこで、「セルフマネジメント」に強い就労移行の一つに就労移行支援 るりはりがあります。
少しでも気になったら、問い合わせしてみても良いでしょう。
例えば
・セルフマネジメントを学ぶためにどんなプログラムがあるの?
・事務職に就くためのスキルは学べるの?
・どのくらいの期間通うの?オンラインでも可能?
・PCスキルもある程度できるため就労移行に通う必要ある?
どんな些細な相談でも構いません。
障害者雇用支援のプロが、1人ひとりのお悩みに寄り添って 、ご回答いたします。
相談はもちろん無料ですので、1人で悩まずにお気軽にお問い合わせください。
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